キングダムの李牧(りぼく)はどこで死ぬ?史実の最後と漫画の予想

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キングダムの李牧(りぼく)はどこで死ぬ?史実の最後と漫画の予想
キングダム登場人物&名場面完全データベース:イメージ

こんにちは。キングダム登場人物&名場面完全データベースの「シオマ」です。

キングダム李牧りぼくはどこで死ぬのか?という最大の疑問。主人公・しんの最大の宿敵であり、王騎おうき将軍を討った因縁の相手でもある李牧の最後は、この物語の終着点にも関わる超重要トピックです。

史実では李牧の死因は処刑だったとされていますが、漫画ではどう描かれるのでしょうか?裏切り者の郭開かくかいが史実通り暗躍するのか、それとも信との一騎打ちという展開が待っているのか。

李牧の死亡が何巻になるのか、カイネはどうなるのか、ネタバレ考察を含めて気になっている方も多いと思います。

この記事では、李牧の最期について、史実の記録と漫画キングダムでの展開予想を徹底的に掘り下げていきます。

記事のポイント

  • 史実における李牧の悲劇的な最期
  • 李牧を死に追いやった裏切りの詳細
  • 漫画キングダムで予想される3つの死亡シナリオ
  • 李牧の死が物語全体に与える影響

キングダムの李牧(りぼく)はどこで死ぬか?史実の最後

キングダムの李牧(りぼく)はどこで死ぬか?史実の最後
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まず、物語のベースとなっている「史実」では、李牧がどのような最期を迎えたのか。この事実が、漫画の展開を予想する上で欠かせない土台となります。彼の死は、単なる戦死ではなく、非常に政治的で悲劇的なものでした。

史実における李牧の死因は処刑

史実における李牧の死因は処刑
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史実の李牧は、敵国である秦との戦場で華々しく散ったわけではありません。

彼の最期については、主に2つの歴史書に記述が残されていますが、その内容は少し異なっています。

『史記』の記述:悲劇的な「処刑」

最も広く知られているのは、司馬遷しばせんの『史記』廉頗藺相如列伝の記述です。こちらでは、王の命令で捕らえられた李牧が、そのまま斬首された(処刑された)と簡潔に記されています。 (出典:中国哲学書電子化計画『史記』

これは、英雄が無力なまま政治の犠牲となった、非常に悲劇的な最期を伝えています。

『戦国策』の記述:誇り高き「自害」

一方で、『戦国策』では、より劇的な最期が描かれています。それによると、李牧は任を解かれた後、処刑されるという不名誉な死を潔しとせず、自ら命を絶った(自害した)とされています。

その描写は「剣を口に含み、柱に自らを押し付けて貫いた」という壮絶なもので、不当な命令に対する武人としての最後の抵抗、その誇り高き姿を描いています。

史料による最期の違い

史料 死因 描かれ方
『史記』 処刑(斬首) 政治の犠牲となった英雄の悲劇
『戦国策』 自害 不名誉を拒んだ武人の誇り

どちらの記述が真実であったとしても、李牧が「戦場ではなく、自国の宮廷の陰謀によって死に追いやられた」という核心部分は共通しています。

李牧の死亡に関わる裏切り者 郭開

李牧を死に追いやったこの陰謀の中心人物、それが奸臣・郭開です。

キングダムの作中でも、悼襄王とうじょうおう、そしてその子である現在の幽繆王ゆうぼくおうの寵臣として、私利私欲のために暗躍する腐敗した人物として描かれています。史実での彼は、まさに国を滅ぼす元凶となりました。

秦は、李牧を正面から打ち破ることの困難さを知っていたため、この郭開に莫大な賄賂を送り、彼を陰謀の実行役として取り込みます。郭開は王に対し、「李牧は謀反を企てている」という真っ赤な嘘の讒言(ざんげん)を吹き込みました。

郭開の讒言(ざんげん)

郭開が王に吹き込んだ嘘は、単純かつ効果的でした。

  • 「李牧と司馬尚しばしょうは謀反を企てています」
  • 「李牧は秦と内通し、国を売ろうとしています」(偽の証拠まで捏造したとも)

王の猜疑心を煽るには十分すぎる内容でした。

腐敗しきった趙の宮廷

この陰謀は郭開単独のものではありませんでした。史料によれば、幽繆王の母である悼倡后とうしょうこうも秦から賄賂を受け取って讒言に加わったとされ、また韓倉かんそうという別の奸臣の讒言が原因であったとする記述も存在します。

これは、当時の趙の宮廷がいかに腐敗しきっていたかを示す証拠と言えますね。

史実の最後と王翦の謀略

史実の最後と王翦の謀略
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この郭開を利用した陰謀こそが、秦の名将・王翦おうせんが仕掛けた「離間計(りかんけい)」でした。

王翦は、李牧の軍才を誰よりも高く評価していました。史実の李牧は、北方の匈奴きょうどを大破して北方を安定させた英雄であり、対秦戦においても、肥下の戦い(紀元前233年)や番吾の戦い(紀元前232年)で王翦が率いる秦軍に勝利しています。

王翦は、「正面からの戦いでは李牧を打ち破ることは極めて困難、あるいは多大な犠牲を払うことになる」と冷静に判断していました。李牧が趙軍の総大将である限り、趙を攻略することはできないと。

そこで王翦が選んだのが、戦場ではなく趙の宮廷を標的とした謀略でした。剣が通じぬなら、金(賄賂)を使って内部から崩壊させる。まさに王翦らしい合理的かつ冷徹な戦略ですね。

 

王翦のこの冷徹なまでの合理性や戦略については、彼の能力や人物像をまとめたこちらの記事も参考になるかと思います。

 

キングダムで王翦(おうせん)と桓騎(かんき)はどっちが強い?徹底比較

幽繆王が李牧処刑を命じた理由

郭開の讒言が決定打となったわけですが、なぜ趙王・幽繆王は、国の最大の功臣である李牧の言葉ではなく、奸臣の嘘を簡単に信じてしまったのでしょうか。

そこには、王自身の李牧に対する「恐怖」と「猜疑心」があったと考えられています。

  1. 国民からの絶大な人気: 李牧は北方を守り、秦軍をも撃退した救国の英雄であり、国民からの人気は絶大でした。
  2. 軍の完全な掌握: 前線の兵士たちは、王ではなく李牧個人に忠誠を誓っていると言っても過言ではない状態でした。

これらは、王にとって脅威以外の何物でもありませんでした。ただでさえ暗愚とされる幽繆王ですから、自分よりもはるかに有能で人望のある李牧を、かねてより恐れ、邪魔だと感じていた可能性は非常に高いです。

そこに郭開たちの「李牧は謀反を企てている」という讒言がもたらされたことで、王はこれを「口実」として、かねてより邪魔であった李牧を排除しようと決断した…というのが真相に近いんじゃないかなと思います。

李牧の死と趙国の滅亡

紀元前229年、王翦率いる秦軍との決戦の最中、幽繆王は李牧の更迭を決定し、後任の将軍を前線に派遣しました。

李牧は、この土壇場で指揮官を交代させることが、趙軍の即時崩壊と国家の滅亡に繋がることを熟知していました。そのため、国を救うという一心で、王命を拒否します。

しかし、皮肉にもこの国家への忠誠心から出た行動が、「やはり謀反の意志があった」という動かぬ証拠として利用されてしまうのです。

王は密かに李牧を捕縛し、処刑。あるいは李牧は不名誉な死の前に自害しました。

その結果は、李牧が危惧した通りでした。 李牧の死からわずか3ヶ月後(『戦国策』では5ヶ月後)、後任の将軍が率いる趙軍は秦軍に大敗。首都・邯鄲はあっけなく陥落し、幽繆王は捕虜となり、趙国は滅亡しました(紀元前228年)。

趙国の自壊

この一連の出来事は、重要な事実を浮き彫りにします。趙国は秦の軍事力によって滅ぼされたのではありません。自国の内部に巣食う腐敗、すなわち王の猜疑心と奸臣の私欲によって自壊したのです。

国家の免疫システムというべき宮廷が、自らの体を守る最強の抗体である李牧を攻撃し、殺害してしまった。これこそが、李牧の物語の核心にある悲劇なのです。

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キングダムの李牧(りぼく)がどこで死ぬか 漫画の展開予想

キングダムの李牧(りぼく)がどこで死ぬか 漫画の展開予想
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さて、この「あまりにも悲劇的すぎる史実」を踏まえて、漫画『キングダム』では李牧の最期がどう描かれるのでしょうか。史実通りなのか、それとも漫画ならではのオリジナル展開になるのか。いくつかのシナリオを考察していきます。

漫画のネタバレと死亡フラグ

まず、漫画の作中には、史実の最期を匂わせる伏線(死亡フラグ)がすでにいくつも張られています。

最大の伏線は、鄴(ぎょう)攻略戦の後、李牧が郭開の讒言によって王都・邯鄲に呼び戻され、投獄されたことです。

あの時は、史実にはないオリジナルの展開として、宰相・悼倡后の介入で処刑を免れ、国境へ左遷される(事実上の逃亡)という形になりました。しかし、これは明らかに史実で描かれる「投獄と処刑」という彼の最期を、色濃く反映したリハーサルのようなものだったと言えるでしょう。

また、もう一つの有名なフラグが、側近であるカイネとの会話です。李牧が「全てが終わったら一緒に(故郷の)雁門に帰る」と約束しているシーン。

これは物語における典型的な「死亡フラグ」、すなわち「決して叶えられることのない夢」として機能している可能性が非常に高いですよね。

李牧の最期とカイネの運命

李牧の最期とカイネの運命
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李牧の最期を語る上で絶対に欠かせないのが、漫画オリジナルキャラクターであるカイネの存在です。

史実には登場しない彼女は、なぜ創造されたのか。私は、敵役である李牧に人間的な側面を与え、物語に感情的な厚みを持たせるためだと考えています。

李牧は、王騎や麃公といった読者に愛された英雄たちを死に追いやった張本人です。そのため、読者からは憎しみの対象と見なされがちです。

しかし、カイネの献身的な視点を通して李牧を見ることで、読者は彼を単なる冷徹な策略家としてではなく、部下を思いやり、帰るべき故郷を持つ一人の人間として認識することができます。

カイネは、李牧の悲劇的な最期を読者が感情的に受け止めるための、いわば「共感の媒介者」として機能しているのです。

カイネの運命 3つの予想

カイネの運命は、李牧のそれと分かちがたく結びついています。

  • 殉死:李牧を守ろうとして命を落とす、あるいは彼と共に処刑される。
  • 後追い:李牧の死後、絶望して自ら命を絶つ。
  • 生存:李牧の遺志(ファンの間では「李牧の子を宿して」という説も根強いです)を継いで生き延びる。

もし史実通り李牧が処刑される展開(説A)になる場合、カイネの絶叫や抵抗、そして絶望が描かれることで、その悲劇性は読者にとって何倍にも増幅されることになります。

カイネという存在が、史実の悲劇を最高のドラマに昇華させる鍵を握っているのは間違いないでしょう。

主人公 信との一騎討ちはあるか

主人公 信との一騎討ちはあるか
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多くの読者が期待しているのが、この「少年漫画的クライマックスルート」ではないでしょうか。

史実の展開を大胆にアレンジし、信と李牧の最終決戦の場で、信が李牧を討ち取るという展開(説B)です。

キングダムの物語における信の大きな原動力は、恩師である大将軍・王騎を討った李牧への復讐です。また、信が「火付け役」として慕った麃公ひょうこう将軍も、李牧(と龐煖ほうけん)との戦いで命を落としています。

信が李牧と対峙するとき、彼は一人ではありません。その背中には、王騎、麃公、そして李牧の策略によって命を落とした全ての者たちの重みがあります。信と李牧の最終決戦は、これら全ての「受け継がれた意志」の集大成となります。

緻密な知略を張り巡らせる李牧の「知」と、戦場の直感と仲間からの信頼を力に変える信の「本能」。この対極的な二人の因縁に、戦場での一騎討ちという形で決着をつける展開は、物語のカタルシスという点では最高ですよね。

史実の重み vs 漫画のカタルシス

ただし、この「信が李牧を討つ」という展開を選ぶと、「英雄といえども政治の腐敗には勝てない」という史実の持つ強烈な悲劇性や無常さは薄れてしまいます。

作者の原泰久はら やすひさ先生が、この「史実の重み」と「漫画的なカタルシス」のどちらを優先するのか、あるいは両立させる第三の道(ハイブリッドシナリオ)を選ぶのか。その一点に、すべてのファンの注目が集まっています。

李牧の死亡は何巻になるか考察

では、李牧の死亡が描かれるとしたら、それはコミックスの何巻あたりになるのでしょうか。

これはあくまで史実の年表に基づいた予想ですが、李牧が死亡し、趙が滅亡したのは紀元前228年です。

一方、漫画キングダムの現在の時間軸は、番吾の戦い(紀元前232年)が終わったあたり(あるいはその直後)だと思われます。

つまり、趙の滅亡まで、史実ではあと約4年あります。キングダムの物語は1年を描くのに10巻以上かかることも珍しくない、非常に密度の濃い作品です。そう考えると、李牧の最期が描かれるのは、まだまだ先になると予想されます。

おそらく、趙国編の最終盤、物語全体のクライマックスの一つとして描かれるはずです。巻数で言えば、90巻や100巻といった、本当に物語の大詰めになる可能性も十分あるかなと私は思います。

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キングダムの李牧(りぼく)がどこで死ぬかについてまとめ

「キングダムの李牧がどこで死ぬか」という問いに対して、現時点での結論、そして考えられるシナリオをまとめます。

まず、史実における答えは「趙の首都・邯鄲で、王命により処刑(または自害)」しました。戦場ではありません。

これを踏まえ、漫画キングダムにおいては、以下の3つのが有力です。

死因 死の場所 テーマ性
A:史実ルート 郭開の讒言による処刑 邯鄲の牢獄 政治の非情さ、内部腐敗の悲劇
B:決闘ルート 信との一騎討ちによる戦死 最後の決戦の戦場 主人公の勝利、意志の継承
C:ハイブリッド 処刑を逃れた後、最後の戦いで戦死 趙国滅亡の戦場 悲劇とカタルシスの両立

個人的には、呂不韋りょふいが史実(自害)とは異なり、自害を偽装して生き延びたという「前例」もあるため、史実をそのままなぞる説Aの可能性は低いのではないか…とも考えています。

史実の悲劇性を描きつつ、信との決着もつける説C(ハイブリッド)が一番『キングダム』らしい展開かもしれませんね。

どの結末を迎えるにせよ、李牧の死は「趙国の滅亡」と「秦の中華統一がもはや誰にも止められない歴史の必然であること」を、読者に決定的に悟らせる一大イベントとなります。

彼は、秦という時代の奔流に最後まで抗った、旧時代の最後の巨星です。その巨星が、裏切りによってか、あるいは信の刃によって打ち砕かれる時、中華の勢力図は完全に塗り替えられます。その瞬間まで、彼の生き様、そして信たちの戦いを見届けたいですね。

キングダム登場人物&名場面完全データベースの「シオマ」でした。

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