キングダムで王賁(おうほん)の死亡の真相は？史実と現在を解説

『キングダム』の人気キャラクター、王賁（おうほん）について検索すると、「キングダム 王賁(おうほん)　死亡」といった不穏なキーワードが目に入り、不安になる読者も多いのではないでしょうか。

特に苛烈を極めた朱海平原の戦いでは、王賁が趙峩龍（ちょうがりゅう）の策にはまり、さらに尭雲（ぎょううん）との一騎打ちの末に瀕死の重傷を負う場面がありました。そこへ馬南慈（ばなんじ）の奇襲も重なり、まさに絶体絶命の状況から死亡説の噂が広まったと考えられます。

この記事では、王賁が瀕死からの復活を遂げた経緯と現在の状況を整理します。また、史実の王賁がどのような人物であったか、そして史実での最期についても触れながら、今後の作中での死亡展開の可能性について考察していきます。

キングダムで王賁(おうほん)の死亡説の発端

激戦となった朱海平原の戦い

朱海平原の戦いは、王賁（おうほん）が初めて直面した最大の試練の場となりました。この戦いは秦（しん）国が趙（ちょう）国の王都圏である鄴（ぎょう）を攻略するために仕掛けた、国家の存亡を賭けた総力戦だったからです。

秦軍は王翦（おうせん）を総大将とし、信（しん）の飛信隊（ひしんたい）や蒙恬（もうてん）の楽華隊（がくかたい）と共に、王賁率いる玉鳳隊（ぎょくほうたい）も右翼の中核として配置されます。

相手は趙の名将、李牧（りぼく）が率いる大軍であり、初日からかつてないほどの激戦が繰り広げられました。

兵糧が尽きるという極限状態の中、各隊が限界を超えた力を振り絞らなければなりませんでした。このように、国家間の総力戦という過酷な環境が、王賁を死の淵まで追い詰める背景となったのです。

趙峩龍の策にはまり窮地へ

王賁は、趙軍の将軍である趙峩龍（ちょうがりゅう）の巧みな策により、深刻な窮地に立たされます。趙峩龍は、王賁の性格と玉鳳隊の戦い方を深く分析し、一点突破を狙う王賁を誘い込む罠を張ったためです。

王賁は趙軍左翼の弱点を見抜き、精鋭を率いて深く突撃します。しかし、それは趙峩龍が仕掛けた罠でした。王賁が深入りしたところを別働隊で包囲し、さらに趙峩龍本隊が側面から攻撃を加えます。

これにより玉鳳隊は分断され、王賁自身も敵陣のまっただ中で孤立する危険な状況に陥りました。

この趙峩龍の策略が、王賁がさらに危険な相手と対峙せざるを得ない状況を生み出したと言えます。

尭雲との一騎打ちで限界を超える

趙峩龍の策によって孤立した王賁の前に、趙国三大天（ちょうこくさんだいてん）である藺相如（りんそうじょ）の側近であった尭雲（ぎょううん）が立ちはだかります。

尭雲は、かつての藺相如の武の象徴であり、王賁と同じく中華屈指の槍の使い手として、王賁を討ち取るために待ち構えていたからです。

王賁と尭雲、両者は互いに一歩も引かない、壮絶な槍術の応酬を繰り広げます。尭雲の長年の経験と重い一撃に対し、王賁も持てる技術の全てをぶつけます。この一騎打ちは、単なる武将同士の戦いを超え、互いの信念と部隊の存亡を賭けたものとなりました。

王賁は、父である王翦からもらった唯一のアドバイスを思い出し、自身の限界を超える一撃を放つことに集中します。まさに死闘と呼ぶにふさわしいこの戦いで、王賁は自身の槍を極限まで高めることになります。

尭雲を討ち瀕死の重傷を負う

限界を超えた激闘の末、王賁はついに尭雲を討ち取りますが、その代償として自身も瀕死の重傷を負ってしまいました。尭雲に勝利した一撃は、王賁自身の命をも削るほどの全力のものであり、同時に尭雲から受けた傷も致命的な深さだったためです。

王賁の槍は尭雲を貫き、趙軍左翼に衝撃を与えました。しかし、勝利した王賁もまた、意識を失い落馬してしまいます。その姿は、玉鳳隊の兵士たちに「王賁が死んだかもしれない」と思わせるほどの深刻な状態でした。

部下たちは必死に王賁を守り、後方へと運び出そうとしますが、敵の追撃は止まりません。この尭雲撃破という大金星と引き換えに負った重傷が、王賁の死亡説が現実味を帯びる直接的な原因となります。

弱った所へ馬南慈の奇襲

王賁が瀕死の状態で意識を失っている最中、趙軍の猛将である馬南慈（ばなんじ）が残存兵力を率いて玉鳳隊に襲いかかります。馬南慈は、尭雲が討たれたことへの報復と、指揮官を失い混乱する玉鳳隊を完全に殲滅（せんめつ）するため、この機を逃さなかったのです。

玉鳳隊は、隊長の王賁を守りながら退却しようとしますが、馬南慈軍の猛攻により次々と兵を失っていきます。まさに絶体絶命の状況であり、王賁の命が尽きるのも時間の問題かと思われました。

この危機的状況を救ったのが、王賁の異変を察知して駆けつけた信と飛信隊でした。もし飛信隊の救援がなければ、王賁は意識が戻らないまま戦場で命を落としていた可能性が非常に高く、馬南慈の奇襲は王賁にとって最大の危機でした。

王賁の死亡説が流れる

これら一連の出来事、すなわち趙峩龍の策、尭雲との死闘、そして馬南慈の奇襲という絶望的な状況が重なり、「王賁が死亡した」という噂が広まることになりました。

王賁が意識不明の瀕死の状態であったこと、そして戦場の混乱の中で正確な情報が伝わらなかったことが、死亡説に拍車をかけたと考えられます。

読者の間でも、これほどまでの重傷を負い、敵の猛追を受けた状況で生き延びられるのかと、王賁の安否が非常に心配されました。作中でも、玉鳳隊の兵士たちの絶望的な表情や、飛信隊が駆けつけた際の緊迫した状況が、王賁の死を強く連想させる描写となっていました。

したがって、王賁の死亡説は単なる憶測ではなく、作中の展開に基づいた極めて信憑性の高い危機的状況から生まれたものだったのです。

キングダムで王賁(おうほん)の死亡の真相と史実

瀕死からの復活と覚醒

読者の心配をよそに、王賁は奇跡的に瀕死の状態から復活を遂げます。飛信隊による決死の救出と、後方での懸命な治療が実を結んだためです。

飛信隊に救出された王賁は、戦線を離脱して治療に専念します。数日間意識が戻らない危険な状態が続きましたが、持ち前の強靭な精神力と体力で死の淵から生還しました。

そして、王賁が意識を取り戻したことは、士気が下がりかけていた秦軍右翼にとって大きな希望となります。さらに、この死闘を乗り越えた王賁は、武将として、また一人の人間として大きく覚醒し、新たな強さを手に入れたように見受けられます。

復活後の現在の状況

瀕死の重傷から復活した王賁は、朱海平原の戦いでの大功績が認められ、信や蒙恬と共についに将軍へと昇格しました。尭雲を討ち取った功績は、趙軍左翼の崩壊に直結する非常に大きなものであったからです。

将軍となった王賁は、その後の番吾（はんご）の戦いなどにも玉鳳隊を率いて参戦しています。番吾の戦いでは、父である王翦が李牧の策にはまり敗走するという危機的状況に陥った際、王賁が自ら精鋭を率いて父の救出に向かう場面も描かれました。

このように、王賁は死亡することなく、秦国の将軍として最前線で活躍を続けており、現在の状況も良好であると言えます。

中華統一に貢献した史実の王賁

『キングダム』の物語は史実を基にしていますが、実在した歴史上の王賁も、父の王翦と共に秦の中華統一に多大な貢献をした名将です。歴史書『史記（しき）』には、王賁が他国を滅ぼした功績が明確に記されています。

史実の王賁は、秦の中C華統一において重要な役割を担いました。主な功績は以下の通りです。

年代 (紀元前)	対象国	主な功績
226年	燕	父・王翦と共に燕の都「薊」を陥落させる
225年	魏	黄河の水を引き込み、都「大梁」を水攻めにして滅ぼす
222年	燕・代	燕を滅ぼし、さらに代（趙の残党勢力）も平定する
221年	斉	信（史実の李信（りしん））や蒙恬と共に斉を攻め、滅ぼす

このように、史実の王賁は作中での活躍に違わぬ、あるいはそれ以上の実績を持つ優秀な武将であったことが分かります。

史実での最期は不明瞭

中華統一に大きく貢献した王賁ですが、史実において彼がいつ、どのように亡くなったのか（最期）については、詳しい記録が残っていません。『史記』などの歴史書では、中華統一後の王賁個人の動向についての記述が乏しいためです。

『史記』の中では、「始皇帝（しこうてい）が亡くなり、二世皇帝の時代になった時には、王翦と王賁は既に亡くなっていた」という趣旨の記述があるのみです。病死だったのか、あるいは何らかの事件に巻き込まれたのか、その詳細は不明となっています。

この「史実での最期が不明瞭」という点は、『キングダム』の作者がオリジナルの展開を描く上で、大きな自由度を持つ要素となると考えられます。

▼キングダムの世界を、もっと深く楽しむなら！！▼

キングダムで王賁(おうほん)の死亡についてまとめ

この記事のポイントをまとめます。

• 王賁の死亡説は朱海平原の戦いが発端
• 趙峩龍の策にはまり玉鳳隊は窮地に陥る
• 尭雲との壮絶な一騎打ちで限界を超える
• 尭雲を討ち取った代償に瀕死の重傷を負う
• 意識不明のところを馬南慈に奇襲される
• 飛信隊の救援により九死に一生を得る
• 瀕死の状態から奇跡的に復活を遂げた
• 復活後は将軍に昇格し最前線で活躍中
• 現在の状況として死亡はしていない
• 史実の王賁も中華統一に貢献した名将
• 史実では魏や燕を滅ぼす大功績を上げている
• 中華統一の最後の戦いである斉攻略にも参加
• 史実での最期（死亡時期や死因）は不明
• 始皇帝の死後、二世皇帝の時代には既に亡くなっていた
• 史実に基づけば作中で死亡する可能性は低い
• 中華統一まで信や蒙恬と活躍し続けると予想される